SCENES

名古屋の老舗デパート名鉄百貨店での工芸展。

私たちが住む滋賀県米原市の工芸品を多くの方に知ってもらう機会として企画された集合展で、木工の魅力を伝えたいと思い、参加させてもらった。展示された作品からは、伝統的な職人技を大切にしつつも、新しい価値へ昇華させようとする職人たちの気概が感じられ、同じまちで、同じく職人として日々精進している同志から大きな刺激を受けた。

新しい木工表現を真摯に模索したい。 そんな思いを新たにすることができた。

米原駅に直結するコワーキングスペースTETTE MAIBARA。 滋賀県で唯一新幹線が停車する米原駅は、東海道線と北陸線が交差する交通の要所。TETTE MAIBARAでは、遠方からのビジネスマンが心地よく仕事をし、打ち合わせができ、地元の学生が勉強に集中できる場を提供し、いつも多くの人が利用している。

そんなTETTE MAIBARAに、無印良品と米原市がプラスチックゴミ削減に向けてウォーターサーバーを導入。そして、少しでも多くの人が自然と利用したくなるようにと、無印良品のボトルを並べるラック制作の依頼を受け、美しい白木の桧を使い、シンプルでナチュラルな雰囲気を纏うラックを納めた。

少しずつ環境にやさしい社会になって欲しいと願う。

滋賀県米原市にある禅寺の青岸寺。 手入れが行きとどいた庭園は蒼々と美しく、訪れた人の心を静かに潤してくれる。そして、本堂に併設されたカフェでは、住職が淹れたコーヒーを愉しめる。庭を眺め、鳥の囀りに耳を傾け、ゆっくりと時間が流れる。多くの客人がとどまることなく訪れるが、空間はとても閑かで、気高さを損なわない。

青岸寺には、複数のパーティションを納めている。住職がお説法をされる時に使うサイズの大きいものをはじめ、カフェのカウンターやテーブルで使うものなど、多くのパーティションをどれも大切に使っていただいている。細い無垢材を使ってシャープに仕上げたパーティションは、青岸寺の凛とした佇まいとの相性がよく、美しいシーンを構成している。