A lamp created in collaboration with the kirie (paper cut-out) artist Teppei Hayakawa in order to bring healing and serenity to the world as the novel coronavirus spread rapidly.
コロナの脅威が社会に大きく影を落とした折、パーテション製作を通じて感染防止に少し役に立つことができた。今度は、少しでも癒しや安らぎを社会に提供できないか、この不安な時流に私たち建具屋に何かできることはないかと考え、以前から取り組んでいる行灯(あんどん)づくりを通して、世の中を少し明るくできるのではと思い至った。
そこで、同じ米原市で活躍されている切り絵作家の早川鉄兵さんに相談して、今までにない癒しの灯りづくりにチャレンジすることにしました。今回は当社から発信する取り組みとして、少しでも広がりのあるものにすべく、クラウドファンディングを利用した。結果的に多くの皆様からご支援をいただくことができました。
早川さんには行灯の雰囲気を高め、且つ米原らしい図案を考えてもらいました。カワセミ、フクロウなど数点の素晴らしい動物のモチーフを作成してもらいました。そのモチーフに合う行灯にすべく、早川さんとの打ち合わせを重ね、実際に早川さんの展示会に足を運び、切り絵とのベストマッチを探った。
素材は、国産杉の赤身を使うことにした。木の温もりが切り絵にもマッチし、全体として安らぎや癒しを表現できると考えた。形づくりでは、切り絵の素晴らしさを損なわず且つ素材を生かせるように、枠は細くシンプルな形状にしつつ、強度を保てるようにホゾ、ミゾによる組み立て構造にした。細い枠にこだわったので、ソリや狂いがでないよう木材の選別は慎重に行なった。さらに、切り絵を貼るアクリル部分も二重構造にした。切り絵をアクリルで挟み、台輪をつくることにより、強度と高級感を両立させることができた。
初めて挑戦したクラウドファンディングも想定以上の結果になり、また多くの支援者の皆様に好評をいただくことができた。世の中を少し明るく灯せたことを喜びました。
行灯/+早川鉄兵