A wood-framed partition created from Japanese wood made at the request of Maibara city hall as Covid-19 raged on.
2020年春、コロナの脅威が本格的に迫ってきた頃、米原市役所より「木枠で感染防止のパーテションをつくってもらえないか」という依頼をいただいた。当社の技術でコロナに立ち向かえる、世の中の役に立てるかもしれないことが嬉しく、自分たちだからこそできるものをつくろう、持てる技術を最大限に生かそうと思った。
単にコロナ禍におけるスポット的な製品にならないよう、材料は国産材に拘り、デザインは洗練された普遍性のあるものにしたいと考えた。使い捨てにならないよう、コロナが終息したあとも永く使ってもらえるよう心血を注いだ。
素材は、国産のヒバや杉などで製作した。どちらも抗菌性が高く、香りはリラクゼーション効果があり飛沫防止には最適だと考えた。形づくりでは、建具屋の技術を応用した。2枚ホゾで食い付きがよい丈夫な構造にし、脚はつい立の形を参考にして、安定感があるものにした。
さらに、アクリルはスライド式で取り外しできる構造にし、アクリルを交換すれば半永久的に使用できるとともに、アクリルの代わりにパネルを差し込めば看板にも使えるように考えた。また、アクリルを嵌めるミゾは通常よりも深くし固定強度を高くした。
注文があれば、現地に出向き、設置場所やサイズなどの要望を聞いてバリエーションを多数製作した。飲食店、店舗レジ、ホテルカウンター、公共施設、お寺など様々なところからご依頼をいただくことができた。感染予防になることはもちろんですが、その空間の雰囲気を損なわないことも大切なことだと強く感じた。
パーティション
新型コロナ感染防止のためのパーティション。 天然国産材を使用し、金物を使わず、ホゾやミゾなどを精巧に加工し、丈夫で安定するように加工しています。アクリルは上部から取替可能ですので、シールドとしての役目を終えた後も多用途にお使いいただけます。さらに、木部には蜜蝋ワックス(天然塗料)を塗っており、汚れにくくなっています。また、ご要望のサイズに合わせた製作も承りますので(別途お見積り)、お気軽にお問い合わせください。