A simple and refined holder created at the request of an acquaintance from Kiso hinoki for talismans to be placed on a home shrine.
お客様は、以前自宅にある神様の社を当社でつくり替えさせていただいた方で、今回は社に入れる神札立てを造って欲しいというご依頼。一度は量販店で購入されたそうだが、安っぽく貧弱な感じで社に似つかわしくなく、造り直してほしいとのことだった。シンプル且つ社に合うデザイン性と、神社仏閣にふさわしいヒノキ材を使った神札立てを製作してほしいとのことだった。
オーダーを受けて、製品イメージはつかめたが、シンプルさとお社の雰囲気をどのように結実させていくか、そこに当社らしさをいかに出していくか、とても悩んだ。
材料は、お客様のご要望にもあった桧を使用。その中でもお社にも使った木曽桧を使用することにした。木曽桧は、桧の中でも緻密で美しい年輪を刻むことで知られ、日本有数の建築や工芸品に使われることが多い。今回のシンプルなデザインを際立たせてくれると考えた。
全体のデザインは、鳥居をくぐった先に拝殿がある神社の景色をイメージした。神札を立てる背板を拝殿にみたて、上部を三角に切り落とすことで拝殿の屋根を表現した。さらに、鳥居の柱の部分は半円状にし、強度をプラスしながら正面から見た時は鳥居の丸柱のように見えるようにした。また、それぞれのパーツの大きさや角度を微調整し、神札を立てた時に最も美しくなるように整えた。
納品した時、お客様は期待以上の出来栄えに喜ばれていた。既製品とは違う、手仕事の良さを感じてもらえた。
神札立て